競艇や競馬のサイトで期待値なんて言葉出てきたことありますか?
今回は期待値の説明、オッズと確率の話をしたいと思います。
期待値について
期待値とは確率が絡む時に値を推測する時に使います。
式で書くと次のようになります。
期待値 = (推測したい値 \(\times\) その確率) + (推測したい値 \(\times\) その確率) + …
計算はとても簡単です。下の手順でどんな式を立てるべきか分かります。
- 推測したい値を決める
- 推測したい値で可能性のあるものをすべて上げる
- それらの確率をそれぞれ掛ける
具体例をみると分かりやすいので、下の例を見てください。
例:サイコロ
下のようなゲームがあったとします。あなたはやりますか?
参加費は200円で、サイコロを1回振り、1の目が出れば1,000円を貰え、2~6の目が出たら何も貰えない。
期待値を計算してみましょう。今回はリターンを推測したいので、考えうるすべてのリターンとその確率を掛け合わせます。
手順に従ってみます。
- 「推測したい値」を決める→「貰えるお金」を推測したい!
- 「推測したい値」で可能性のあるもの→「貰えるお金」で可能性のあるもの→1,000円と0円
- それらの確率→1,000円の確率:\(\frac{1}{6}\)、0円の確率\(\frac{5}{6}\)
$$\begin{array}{}
期待値 &=& 1,000円\times \frac{1}{6}+0円\times \frac{5}{6}\\
期待値 &=& 167円
\end{array}$$
期待されるリターンは167円で参加料は200円なので赤字ですね。
このゲームには参加しない方がいいということが分かります。
同様に、期待値の考え方から言うと、宝くじは買わない方がいいということになります。
オッズのあるゲームの期待値計算
競艇や競馬では掛け金に対してどれだけリターンがあるかを表す「オッズ」というものがありますよね。
期待値は理解出来たと思うので、オッズのあるゲームでの期待値の使い方を説明します。
下のようなレースがあったらあなたは買いますか?
舟券は100円で1枚だけ買うとします。3連単1-2-3は10%の確率で来るとします。3連単1-2-3のオッズは現在11.0倍を示しています。この舟券を買いますか?
※この記事を参考に3連単1-2-3の確率は10%と設定しました。
今回も手順に従っていきます。
- 「推測したい値」を決める→「貰えるお金(リターン)」を求めたい!
- 「貰えるお金」で可能性のあるもの→1-2-3来た時:1,100円、1-2-3来なかった時:0円
- それらの確率→1,100円の確率:10%、0円の確率:90%
$$\begin{array}{}
期待値 &=& 1,100円\times 0.10 + 0円\times 0.90\\
期待値 &=& 110円
\end{array}$$
期待できるリターンは110円で舟券買うのに100円払いますから黒字で買うべきだと決断出来ます。
買う舟券の枚数を2枚、3枚に増やして期待値の計算をしても、もちろん黒字という結果は変わりません。
ここで問題なのが「3連単1-2-3が来る確率なんか求められないじゃないか」ということです。
もちろんサイコロと違って確率を出すことは出来ませんが、
「オッズから確率を計算して」評価することは出来ます。
オッズから確率を計算する
先ほどの3連単1-2-3のオッズ11.0倍の例をもう一度取り上げます。
オッズから確率を求めるとは次のようなことを言っています。
舟券は100円で1枚だけ買うとします。3連単1-2-3のオッズ11.0倍の時、何%の確率で1-2-3が来るならこの舟券を買えますか?
方程式を立てることになるので、難しい場合はすっ飛ばしてもらって大丈夫です。
「何%の確率で1-2-3が来るならこの舟券を買えますか?」を「pの確率なら買える」とします。
今回も手順に従っていきます。
- 「推測したい値」を決める→「貰えるお金(リターン)」を求めたい!
- 「貰えるお金」で可能性のあるもの→1-2-3来た時:1,100円、1-2-3来なかった時:0円
- それらの確率→1,100円の確率:p、0円の確率:1-p
$$\begin{array}{}
期待値 &=& 1,100円\times p + 0円\times (1-p)\\
期待値 &=& 1,100\times p 円
\end{array}$$
舟券を買うのに100円を払うので、
$$期待されるリターン1,100\times p 円 -舟券代100円 > 0$$
なら黒字で買うべきだと判断できます。移項して
$$1,100 \times p > 100$$
と変形でき、1,100で割ると
$$p > 100/1,100 $$
$$p > 0.09 = 9\%$$
となります。
つまり、3連単1-2-3が9%以上の確率で来ると思うなら買うべきだと判断できます。
以上確率の計算方法をまとめると、
\(\frac{1}{オッズ}\)以上の確率で来ると思うなら買うべきだと判断できる!
確率をどう利用するか
方程式を解いて、
\(\frac{1}{オッズ}\)以上の確率で来ると思うなら買うべきだと判断できる!
ということが分かりました。さて、この結果をどのように利用するか。
買うべきではないと判断する例
例えば、10%の確率で1-2-3が来ると考えているとしましょう。
しかし、1-2-3は1番人気で必要以上に票が集まり、オッズは9倍を示しています。
オッズが9倍ということは
$$\frac{1}{オッズ} = 11\%$$
以上なら買いとなり、今回は買うべきではないと判断することになります。
このように、1番人気というだけで必要以上に票が集まり、オッズが下がり買うべきでないときがあります。
もし1-2-3が2番人気だったらそんなに必要以上に票が集まることはないかもしれません。
ここで言いたいことはオッズは実際の確率を反映したものではなく、人の心理を反映しえいるものであるということです。
買うべきだと判断する例
逆に買うべきだと判断する例はどんなときでしょうか?
例えば、10%の確率で1-2-4が来ると考えているとしましょう。
1-2-3は1番人気で必要以上に票が集まり、そのせいで2番人気の1-2-4のオッズが上がり、1-2-4のオッズは11.0倍を示しています。
オッズが11.0倍ということは
$$\frac{1}{オッズ} = 9\%$$
以上なら買いとなり今回は買うべきだと判断します。
このように他の組番に過度に票が集まりる場合はその他の舟券はチャンスになることがあります。
特にオッズを見ると分かりますが、基本的にはインが強い場でも6号艇にA2がいるだけで6の絡む組の人気が異常に高かったりしますよね。
ここで言いたいことは、人の心理によって作られた異常なオッズの歪みを狙うことも大事ではないかということです。
まとめ
買いたい舟券で
$$\frac{1}{オッズ}$$
で確率を計算してみましょう。
え、こんなにこの組番に期待できる?というように数字で見ることが出来ると思います。
この考え方とAIを使って予想しようとしてみたので下の記事もよかったら参考にしてください。
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