統計検定 1級 2016年 統計応用(理工学) 問1 解答 解説

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[1]

\(E[T_i]=E[Y_{1j}-Y_{2j}]\)(ただし、\((i,j)=(1,1)\)\(,(2,2)\)\(,(3,5)\))

\(=E[Y_{1j}]-E[Y_{2j}]\)

\(=E[\mu+\tau_1+\beta_j+\epsilon_{1j}]\)\(-E[\mu+\tau_2+\beta_j+\epsilon_{2j}]\)

\(=\tau_1-\tau_2\)

また、

\(V[T_i]=V[Y_{1j}-Y_{2j}]\)

\(=V[\tau_1-\tau_2+\epsilon_{1j}-\epsilon_{2j}]\)

\(=V[\epsilon_{1j}]+V[\epsilon_{2j}]\)\(=2\sigma^2\)

[2]

線形結合した時の\(Y_{ij}\)の係数を\(a_{ij}\)とすると、\(T_4=a_{13}Y_{13}\)\(+a_{33}Y_{33}\)\(+a_{43}Y_{43}\)\(+a_{24}Y_{24}\)\(+a_{34}Y_{34}\)\(+a_{44}Y_{44}\)である。

\(E[T_4]=\tau_1-\tau_2\)の恒等式を解くときに、前提の式\(\tau_1+\cdots +\tau_4=0\)を使って\(\tau_4\)を削除して恒等式を解くと、

\(\displaystyle \left\{ \begin{array}{} a_{13}+\cdots + a_{44}=0 && (\muの係数が0) \\ a_{13}+a_{33}+a_{43}=0 && (\beta_3の係数が0) \\ a_{24}+a_{34}+a_{44}=0 && (\beta_4の係数が0) \\ a_{13}-a_{43}+a_{44}=1 && (\tau_1の係数が1) \\ a_{24}+a_{43}+a_{44}=-1 && (\tau_2の係数が-1) \\ a_{33}-a_{43}+a_{34}-a_{44}=0 && (\tau_3の係数が0) \end{array}\right.\)

これを解くと、

\(\displaystyle \left\{ \begin{array}{} a_{13}= -a_{44}+2 \\ a_{33}= -a_{44}+1\\ a_{43}= -2a_{44}+1\\ a_{24}= -a_{44} \\ a_{34}= 0 \end{array}\right.\)

\(V[T_4]\)\(=(a_{13}^2\)\(+a_{33}^2\)\(+a_{43}^2\)\(+a_{24}^2\)\(+a_{34}^2\)\(+a_{44}^2)\sigma^2\)

なので、これを最小にすることを考える。

\(a_{13}^2\)\(+a_{33}^2\)\(+a_{43}^2\)\(+a_{24}^2\)\(+a_{34}^2\)\(+a_{44}^2\)

\(=(-a_{44}+2)^2\)\(+(-a_{44}+1)^2\)\(+(-2a_{44}+1)^2\)\(+(-a_{44})^2\)\(+a_{44}^2\)

\(\displaystyle = 8(a_{44}-\frac{5}{8})^2+\frac{23}{8}\)

よって、\(\displaystyle a_{44}=\frac{5}{8}\)となり、他の係数も計算出来きますが、公式の解答と答えが合いません。

公式の解答では、前提の式\(\tau_1+\cdots +\tau_4=0\)を使わずに恒等式を解いているようなんですが、この前提式は考慮しなくていいんでしょうかねえ。

この小問以降は、公式の解答と答えが一致するような解き方をされている方がいるので、こちらのサイトを参考にしてください。

【統計検定1級過去問】2016年(理工学)大問1 解答例 | 有意に無意味な話
2016年 統計検定1級(理工学)大問1の解答と解説です。

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