はじめに
統計検定1級対応のテキスト『統計学』の第1章練習問題問1.3[1]を解きました。
難しかったため、自分用に解説を残しておきます。
解き方は、以下のサイトを参考にして、自分の解きやすい方法にアレンジしました。
数学的な厳密さに欠ける部分もあると思いますが、ご了承ください。
問題
問題の概要のみ載せます。
- 累積分布関数\(F_Z(z)=P(Z\leq z)\)は狭義単調増加
- \(U=F_Z(Z)\)は\((0,1)\)の一様分布であることを示せ
解説
まず目標は\(U\)の確率密度関数を出すことなので、\(U\)の累積分布関数を出すことが目標になります。
これは、『統計学』の第1章で散々出てきますが、確率密度関数を出したいときは、累積分布関数を微分して出す方法です。
\(U\)の累積分布関数\(F_U(u)\)は下のようになります。
\(F_U(u)=P(U\leq u)\)
ここで詰まっちゃいそうですが、問題文で使えそうな式と言えば、
\(U=F_Z(Z)\)
です。これを使うと、
\(F_U(u)=P(U\leq u)\)
\(=P(F_Z(Z)\leq F_Z(z))\)
ここまで来ましたが、またもや詰まってしまいます。
次に使っていない条件と言えば、 「累積分布関数\(F_Z(z)=P(Z\leq z)\)は狭義単調増加 」です。
これを書き換えていくと、
「累積分布関数\(F_Z(z)=P(Z\leq z)\)は狭義単調増加 」
\(\iff \)「\(z\geq z_0 \iff F_Z(z)\geq F_Z(z_0)\)」
\(\iff \)「\(f_Z(z) > 0\)」
この中で使えそうなのは2つ目の条件でしょう。この条件を使うと、
\(F_U(u)=P(U\leq u)\)
\(=P(F_Z(Z)\leq F_Z(z))\)
\(=P(Z\leq z)\)
\(=F_Z(z)\)
\(=u\)
まさかの途中で\(u\)の定義式が出てきて、きれいに変形することが出来ました。
微分をして、
$$f_U(u)=1$$
を得ることが出来ました。
後付けになりますが、
\(u=F_Z(z)=P(Z\leq z)\)は確率を表すため、\(0\leq u \leq 1\)となり、\(U\)は区間\((0,1)\)の一様分布になることが言えました。
参考サイト
まとめ
「こんなの解けるか!」と思いました。
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